玲二の日々 6時間目
「はい、もういいよ。」
「うっうぅ…」
「泣かない!誰が悪いの?」
「うぅっ…僕…」
「小学校のとき、中学にあがったらもっと難しくなるんだからもっと勉強しなさいって言っただろ?兄ちゃんの言うこときかないからそんなにお尻真っ赤になるんだぞ。泣き止むまでそのままお尻出しておきなさい。」
「…。」
「返事はっ!」
「はいっ」
「お尻はぶたれるときの姿勢!ちゃんと突き出しなさい!」
「はいっ」
兄ちゃんが持っていたサランラップの芯は僕の血で赤黒く染まっていた。
「兄ちゃん。」
「なに?やっと泣き止んだの?」
「はい。」
「うん、もういいよ。薬塗ってやる。うつ伏せになりな。」
「はい。」
兄ちゃんは消毒液を含んだコットンで僕のお尻をトントンと撫でる。
お尻が痛くて僕は腕に顔をうずめる。
今度はお尻にひんやりとしたクリームを塗り込まれる。
痛くてお尻に力が入る。
どうして100点とれなかったんだろう。
勉強したのに。
悔しさとお尻の痛さで涙がでてくる。
グスッと鼻をすすると兄ちゃんの手が止まった。
「まだ泣いてるの?」
僕は首を振る。
兄ちゃんは無理やり僕の顔を上げさせて僕が泣いてるのを確認した。
「泣いてるじゃない。」
兄ちゃんの手が離れて僕はもう一度顔を腕の中にうずめる。
兄ちゃんの手が僕の内腿に当てられて足を広げさせられる。
パンッパンッと内腿を叩かれる。
「ひっ」
「いつまで泣いてるの!さっきたくさん泣いたじゃない!反省しきれてないの!?」
パンッパンッ
「あんっ痛い!」
パンッパンッ
「もう泣いてない!泣いてないよ!」
僕は袖でゴシゴシ顔を拭って訴えた。